ネタバレの範囲:アニメ1期の全編(1〜13話)。
✦ 二人をひと目で
公式プロフィールと、この記事のタイプ解釈
紬凛太郎はISFP 9w1、和栗薫子はENFP 9w1。この組み合わせが面白い理由は、二人が同じエニアグラムのタイプを共有しながらも、人への近づき方は正反対に近いからだ。
凛太郎は、心の中で何度もためらったあと、慎重に一歩を踏み出して、薫子は、いい可能性を見つけたら、先に近づいて扉を開ける。一方は静かに近づいてくる優しさで、もう一方は明るく道をつくる優しさだ。
公式プロフィールの身長の差だけで、なんと42cmだ。凛太郎は190cm、薫子は148cmだから。絵だけ見れば凛太郎が圧倒しそうだけれど、実際の二人の関係で、先に近づいて雰囲気を動かすのは薫子だ。
この反転が、二人の性格タイプを読む出発点になる。
凛太郎はISFP 9w1、優しさを行動で見せる人
凛太郎を初めて見ると、エニアグラムの8番を思い浮かべやすい。身長190cmに金髪、鋭い印象まで備えているから。でも、8番の核心は、体の大きさや威圧感ではなく、自分の力で自分を守り、支配されまいとする態度だ。
凛太郎は、力で状況を掌握するより、人々が自分を怖がるだろうと先に思って、一歩引くほうに近い。だから凛太郎はISFP 9w1と読める。
✦ 凛太郎がISFP 9w1である根拠
行動で読む優しさ
ISFPの中心には、自分の中の価値と感情に忠実であろうとする性向がある。そこに、いま目の前で起きていることを細やかに観察して、直接動く感覚が加わる。凛太郎は、自分の優しさを、立派な言葉で飾らない。
家族のケーキ屋の仕事を手伝って、料理とCD集めが好きで、気持ちを表すときも、言葉より実際の行動が先に出る人物だ。
公式プロフィールに書かれた趣味を見るだけでも、凛太郎の世界は、大げさな見せびらかしより、手で何かをつくって、好きなものをこつこつ集めることに近い。
✦ タイプの説明
ISFP、ENFP、9w1
エニアグラムの9番は、心の平穏とつながりを守ろうとするタイプで、1番のウイングは、その中に、誠実さと正しい方向に向かう基準を加える。だから9w1は、おおむね穏やかで静かだけれど、自分の心の中に大切な基準がある人として描かれる。
凛太郎が最初から薫子に強く押し切れない理由も、ここにある。相手が不快だったかもしれないと思うと、自分の気持ちより、相手が感じたかもしれない感情を先に思いやって、迷惑をかけないように後ろに下がるからだ。
だからといって、凛太郎がただ受け身なわけではない。7話で、友達が薫子とスバルに会う席についてきて、凛太郎の本音を聞くことになる。8話では、二つの学校の壁を越えて、六人が新しい関係を始めて、凛太郎もその関係の中に入っていく。
そして12話の海辺で、ついに自分の感情と向き合って、13話では、薫子に気持ちを直接伝える。いつも他人が自分をどう見るかを心配していた人が、自分の気持ちを隠さない方向へ動くのだ。ISFP 9w1の魅力は、ここにある。
声を張り上げて世界を変える代わりに、大切な人の前で、もう一度勇気を出すこと。
薫子はENFP 9w1、優しさで可能性を現実にする人
薫子は、凛太郎と違って、気に入った可能性を見つけたら、じっと待たない。初対面のあと、急いで店を出た彼女は、翌日また訪ねてくる。
凛太郎が、自分の外見のせいで怖がらせたのだと思っているうちに、薫子は、その誤解に閉じこもらず、自分で関係を続けるきっかけをつくったのだ。
2話でも、凛太郎は、学校が違うと知って、これからは店に来ないだろうと予想するけれど、薫子は、また現れて、その予想から壊してしまう。
✦ 薫子がENFP 9w1である根拠
可能性を行動に移す人
だから薫子はENFPがよく似合う。ENFPの外向直観(Ne)は、目の前の状況を一つの結論で閉じるより、その中にあるいくつもの可能性を見つける方式として説明できる。
凛太郎が「あの人は自分を怖がった」と思って心を縮めるとき、薫子は「この人とまた会えそう」という方向へ動く。
そこに、自分の心と価値に忠実な内向感情(Fi)が加わるから、周りの学校の雰囲気や、他人が決めた線より、直接会った人に感じた印象を信じる姿が自然になる。
公式プロフィールは、薫子を、何事にもまっすぐに接する性格として紹介する。ケーキが好きで、本を読み、弟とドラマを見るのが趣味の、ふつうの日常も持っている。この小さな設定が、キャラクターをより鮮明にする。
薫子は、みんなを救うために登場する完璧な聖女ではない。おいしいケーキが好きで、気に入った人にまた会いたいと思い、そう思う気持ちを実際の行動に移す人だ。
彼女の積極性は、誰かにとって必要な人になろうとするところからだけ出るのではなく、自分の好奇心と真心を信じるところから出る。
では、なぜエニアグラムの2番より9w1なのか? 薫子は確かに優しいけれど、彼女の核心的な魅力は、人を世話する役割を得ようとする姿より、人と人の間にある不必要な壁を、自然に越えていく態度にある。
相手を自分の流儀に変えたり、主導権を握ろうとしたりせず、ありのままに会って会話を続ける。9番の平穏志向に、1番のウイングの率直さと実直さがついたと見れば、穏やかでありながらためらわない薫子の姿がよく説明できる。
二人とも9w1なのに、なぜこんなに違うのか?
✦ 二人とも9w1、違う歩み
凛太郎と薫子の比較
ここで、このカップルの組み合わせがもっと面白くなる。凛太郎と薫子は、エニアグラムで見ると、二人とも9w1だ。二人とも、相手を無理に追い詰めるより、楽に関係を続けたいと思っている。
ただ、凛太郎は、争いが起きそうなら先に自分を低くして、薫子は、誤解が生じたら、直接近づいて解ける道を探す。同じ平穏を望んでも、一人は退いて守り、もう一人は近づいて守るわけだ。
MBTIがこの違いをもっとよく見せてくれる。凛太郎のISFPは、自分の心を長く見つめたあと、具体的な行動に移すほうだ。薫子のENFPは、関係がもっとよくなる可能性を先に見つけて、その可能性を実際の出会いにつなげていくほうだ。
凛太郎が薫子の親切を最初は信じられないのも、薫子がそんなためらいに阻まれて引き下がらないのも、この対比とよく合う。
✦ 関係の変化
初対面から告白まで
シーズンの最後に、この違いはすてきな反転になって返ってくる。12話で凛太郎は、海辺で自分の気持ちをさらけ出して、13話では、夏祭りで薫子とまた話をする。
そのとき、薫子が覚えている二人の初対面が、凛太郎の記憶と違っていたこともわかる。最初、凛太郎は自分が彼女を怖がらせたと思っていたけれど、二人の話は、彼が思っていたよりずっと早くに始まっていたのだ。
自分一人で出した結論の中に閉じこもっていた凛太郎が、薫子と一緒に新しい記憶をつくっていく流れが、ここで完成する。
だから、この二人をひと言でまとめると、こうだ。凛太郎はISFP 9w1、静かな優しさを、小さな行動と大きな勇気で見せる人。薫子はENFP 9w1、人と関係の可能性を見つけたら、ためらわずに手を差し出す人。
二人とも、穏やかで誠実な関係を望むけれど、そこにたどり着く歩みは違う。だから、お互いに会って、少しずつ変わることができたのだ。
今回はここまでにするよ。また会おう。
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