友達が変わっても隣にいる理由|『光が死んだ夏』性格タイプ分析

『光が死んだ夏』のよしきとヒカルを描いたイラスト

行方不明だった幼なじみが帰ってきた。でも、ただ喜んでいられる状況じゃない。顔も声も同じで、二人だけの思い出まで持っているみたいなのに、その友達が前と何か違うと気づいたら、どうする?

『光が死んだ夏』の辻中佳紀(よしき)は、まさにそういう状況にいるんだ。彼は違和感を確かめたうえで、それでも関係を切らない。

✦ 二人の出発点

幼なじみから、秘密を守る選択まで

1幼なじみ
人里離れた村で一緒に育った
2行方不明
半年前、光は山に入って一週間いなくなった
3帰還
帰ってきたあとも、見た目は前と同じ
4違和感
自分の知っている友達と違うと気づいて、確かめる
5選択
秘密を守って、一緒にいることにした

よしきと忌堂光は、人里離れた村で一緒に育った幼なじみだよ。半年前、光は山に入って一週間行方不明になった。帰ってきたあとも、見た目は前と同じなんだ。でもよしきは、その光が自分の知っている友達と違うと気づく。

よしきはそれを自分で確かめたうえで、秘密を守って一緒にいることにした。見慣れた顔をしているというだけで、前の関係を続けていけるのかな。この問いが、二人の日常を不安にしていく。

村は人里離れた場所にあるし、よしきにとって光は唯一心を開ける友達だったという点も大事な設定だよ。よしきにとって光を失うのは、友情がひとつ終わるだけのことじゃないんだ。

だからよしきは、自分が支えにしてきた暮らしの一部をつなぎとめるために、光との不安な関係を続けているんだ。

日常の歪みと戻ってきた「ヒカル」の異質さを端的に提示する〈光が死んだ夏〉の公式予告編です。
* YouTubeチャンネル『Netflix Japan』にあがっている動画だよ。

よしき — INFP 6w5

よしきはINFP 6w5と読める。

✦ よしきの二つの面

INFPと6w5

✔ INFP:関係が自分にとってどんな意味を持つかを重く見る。大切な関係を自分の手で終わらせたくない
✔ 6w5:違和感を覚えたら自分で確かめる。危険をはっきり把握したいという警戒心

INFPの面は、周りの人の判断より「自分にとってその関係がどんな意味を持つか」に重みを置くところに出ているよ。彼は、帰ってきた存在をむやみに信じているわけじゃない。

いなくなる前の友達と何かが違うと知りながら、大切な関係を自分の手で終わらせたくないだけなんだ。その選択には愛情だけじゃなく、喪失を受け入れられない気持ちも混じっている。

かといって、昔の関係をそのまま取り戻せると信じているわけでもない。よしきは光が変わったことにもう気づいていて、だから余計につらいんだよね。自分の気持ちだけで動いていたなら疑いを覆い隠せたはずなのに、彼はその違和感をずっと意識している。

関係をつなぎとめたい気持ちと、事実から目をそらせない姿勢が同居している。不安定な状況だね。

6w5の特徴は、警戒心と「確かめようとする姿勢」に出る。よしきは違和感を覚えると光に直接聞いたし、同級生のマキが森の道での出来事を打ち明けたときも、聞き流さなかった。

話を聞いたあと、朝子とユキ、帰ってきた光と一緒に現場を見に行くのは、不確かなことをそのままにしないための行動だよ。不安な話を鵜呑みにも笑い飛ばしもせず、よしきは自分で確かめるほうを選ぶ。

彼は怖いもの知らずで動いているんじゃない。危険をはっきり把握したいんだ。不安を抱えたままでも危険を確かめる方法を探すところに、6w5の警戒心と実際的なやり方が一緒に出ているね。

光がスイカを食べる場面で、よしきの気持ちがもっとはっきり見える。帰ってきた光が無邪気にスイカを食べる姿を見て、よしきは前の友達と過ごした時間を思い出す。

今そばにいる存在との日常を続けるのが楽しくても、その楽しさが本物の友達を失った事実を消してしまうようで、罪悪感が込み上げてくるんだ。ひとりでは抱えきれなくなったよしきは、スーパーで会った暮林に連絡する。

それは、すぐに光を切り捨てるという宣言じゃない。自分の中だけをぐるぐる回る疑問をほかの人と分け合って、今の関係をどう受け止めればいいか、手がかりを探す行動なんだ。

帰ってきたヒカル — ENFP 7w6

✦ この記事での呼び分け

二人を同じ人物として扱わない

光
もとの幼なじみ
ヒカル
同じ姿で帰ってきた存在

ここで言うヒカルは、もとの幼なじみじゃなくて、同じ姿で帰ってきた存在だよ。二人を同じ人物のように扱うと、よしきが感じる違和感と今の関係が分かりにくくなる。

✦ 帰ってきたヒカルの二つの面

ENFPと7w6

ENFP好奇心と、素直な感情表現
新しい状況を自分で経験しようとする。感情を長く隠さない
7w6楽しい経験と関係を続けたい
「一緒にいると楽しい」と伝える。森に行こうとする

帰ってきたヒカルは、見慣れないことに好奇心を見せる。マキが森の道で体験したことを聞くと、現場を調べることにも興味を示すんだ。スイカを食べながら、よしきと一緒にいる時間が楽しいという気持ちを素直に伝えたりもする。こういう行動は、ENFP 7w6として読めるよ。

新しい状況を自分で直接経験しようとする好奇心があるし、感情を長く隠すより、今感じていることをそのまま相手に出すんだよね。

7w6の代表的な面は、楽しい経験と関係を続けようとする姿勢に出る。

マキの話を聞いて森に行こうとするのは、見慣れない状況を避けるより自分でぶつかってみようとする面を、よしきに「一緒にいると楽しい」と言うのは、関係の中で感じる気持ちを隠さない面を見せているよ。

ただ、自分の気持ちを表に出すことと、相手がどんな感情を抱えているか気づくことは別だよ。ヒカルはよしきと一緒にいたいと思っているけれど、よしきが「もとの友達を失った事実」にどれだけ苦しんでいるかは、ちゃんと分かっていない。

二人の歪で切れない関係性と作品の底に流れる情感を鮮烈に描き出すオープニング曲〈再会〉の公式映像です。
* YouTubeチャンネル『KADOKAWAanime』にあがっている動画だよ。

二人はなぜ隣に残ろうとするのか?

よしきは、帰ってきた友達に違和感を覚えて、直接確かめるところまでやった。でも、長いあいだ心を開いてこられた友達を失った現実は、受け入れられない。それに対して帰ってきたヒカルは、一緒にいたいという気持ちを素直に出す。

✦ 同じ時間、違う意味

二人の受け取り方が違う

よしき
• 同じ時間を過ごしても、いなくなった友達を忘れていくような気がして苦しい
• 関係は続けるけれど、疑いは残って罪悪感も消えない
帰ってきたヒカル
• 一緒にいると楽しいという気持ちを素直に出す
• よしきが友達を失ったことにどれだけ苦しんでいるかは、ちゃんと分かっていない

片方は今の関係を喜んで受け止めていて、もう片方はいなくなった友達を忘れていくような気がして苦しんでいる。同じ時間を過ごしても二人の受け取る意味が違うから、やさしい言葉もそのまま慰めにはならないんだ。

よしきが帰ってきたヒカルのそばに残り続けるのは、帰ってきた存在をかつての光と同じ存在だと認めたという意味じゃない。関係は続けるけれど疑いは残るし、愛情があっても罪悪感は消えない状態なんだ。

その不完全な選択のせいで、二人がこの先どう動くのか気になってくる。

この作品の魅力は、よしきをむやみに勇敢な人物にしたり、帰ってきたヒカルを感情のない怪物に単純化したりしないところにあるよ。よしきは怖がりながらもそばにいたいし、帰ってきたヒカルは愛情を示しながらも、相手の喪失まではすべて分かっていない。

序盤は、スイカを食べるささいな日常を恐怖と並べて、普通に見える瞬間さえもう前と同じではいられないという冷たさを作っているんだ。

もし自分がこんな状況に置かれたら、どうなるんだろう?人生でいちばん大切だった人、たとえば親や恋人が行方不明になって帰ってきたのに、その人じゃないという違和感がある。でも、その人は自分と一緒にいることを幸せに思っている。

いなくなった存在を忘れて、今そばにいる存在を丸ごと愛することはできるのかな。

今回はここまでにするよ。また会おう。

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