伝説の職業を手に入れたのに、ステータス画面にはレベル-3と出ている。この状況でグリッドが真っ先にやるのは、伝説の職業でどうすれば早くお金を稼げるか計算することだよ。
巨大な大剣を設計して、高レベルギルドに入ろうとするけれど、どっちも思いどおりにはいかない。
現実の借金とゲームの中のチャンス
✦ 現実とゲーム、二つの顔
借金を返す毎日と、SATISFYの中の成功
グリッドがどうしてここまで早い報酬にこだわるのか知るには、現実のシン・ヨンウから見ないといけないね。彼は借金を返すために、きつい日雇いの仕事を続けている。
彼が楽しむVRMMORPG『SATISFY』は世界で20億人が遊んでいて、そこで手に入れた富や名声は現実にも影響する。だからゲームは、ただ時間をつぶす趣味じゃないんだ。
シン・ヨンウにとって、ゲームで成功するのは、今の暮らしを変えられる数少ないチャンスなんだよ。
だから彼は、長い時間をかけてこつこつ実力を積むより、大きな報酬のかかったチャンスをつかもうとする。現実ではその日暮らしがやっとだから、ゲームでくらい一発大成功のほうがずっと魅力的に見えるでしょ。
伝説の職業を手に入れる
グリッドはアシュール伯爵から受けたS級クエストの途中で、『パグマの稀覯書』を見つける。この本を使えば伝説の職業『パグマの後継者』に転職できる。でもグリッドは、転職するよりこの本を高く売ったほうがいいと考えるんだ。
結局、クエストの契約を破った代償としてアシュール伯爵に命を狙われる羽目になって、しかたなく転職する。
✦ 転職でレベルはどうなったのか
パグマの後継者になった代償
でも、伝説の職業を手に入れた瞬間、むしろ問題が起きる。転職前に73レベルだった戦士キャラクターはレベルが初期化されて、クエスト中の死亡ペナルティまで重なって、グリッドはマイナスレベルからやり直すことになる。
伝説の職業への転職で手に入れたのは鍛冶師の能力であって、優れた戦闘力じゃない。職業名だけ見るとすごいチャンスをもらったみたいだけど、実際にはそれまで積み上げた戦闘能力を失ったまま、生産職だけでまず生き延びる方法を探さないといけない立場なんだ。
グリッドはチャンスを見つけると素早く動いて、報酬がどれだけ大きいかから考える。ほしい結果を自分の手でつかもうとする推進力は長所だけど、契約違反で背負うリスクはきちんと計算していないんだよね。
✦ グリッドの性格タイプ:ESTP 7w8
素早い行動と、大きな報酬を追う姿勢
グリッドは現実を早く変えたい気持ちが強いぶん、結果にたどり着く前に通らないといけない過程や制約を甘く見ている。稀覯書を売ろうとして追い詰められたとき彼が転職したのは、もう逃げ場がない状況で出したその場しのぎだったんだ。
チャンスをすばやくつかむ力は大したものだけど、計画を立てて着実に進めていくタイプじゃない。典型的なESTP 7w8タイプじゃないかな。
伝説の職業なのに、どうして大剣が作れないの!
グリッドはS級クエストの途中でやったことのせいでヤタン神殿で復活できなくなって、上級者向けの地域であるバイラン村に飛ばされる。しかもバイランの周りには100レベル台のモンスターがうろついていて、グリッドは-3レベルなのに馬車代すらない。
高レベル地域に孤立して、レベルは初期化、資金もない。問題が一気に重なったんだ。伝説の職業を手に入れたのに、狩りでお金は稼げないし、ほかの地域に移ることもできない。
それでグリッドは、伝説の職業の能力で強力な大剣を作って売ろうと考える。彼の瞬発力と創造力はたいしたものだよ。作りたい物をかっこよく描き出すのにも、ためらいがない。
✦ 大剣づくりが止まった理由
材料・資金・移動、三つの条件がなかった
そして設計画面には、隕石を落とすオプションのついたとんでもない武器が現れる。でも問題は、設計画面で望みの性能は決めたものの、実際にその物を作るには材料と付随する作業が必要だと、あとになって気づいたことだよ。
グリッドは、結果を先に思い描いて、それを手に入れるために素早く行動に移せる。でも設計画面の高い攻撃力は、グリッドが頭の中で描いた可能性にすぎない。材料を確保して制作の工程を踏む前は、実際の武器じゃないんだ。
しかも-3レベルの状態では、狩りで資金を作るのも難しい。結局、大剣づくりの計画が失敗したのは、ただ鉱石がなかったからじゃない。今すぐ何から片づけるべきかを順番に考えず、思いついたままに大胆に動いたからなんだ。
ESTPのこういうスタイルは、ときにはものすごい推進力を見せるけれど、そのぶん隙も見せやすいんだ。
レガスの前から逃げたあと、基礎から始める
大剣づくりが行き詰まると、グリッドは別の方法を探す。一人で狩りをするのが難しいなら、高レベルギルドの助けを借りたほうがいいと考えたんだ。
でも武道家ランキング1位のレガスは、ギルドに入りたいなら実力を証明しろと言ってくる。グリッドは勝負を受けずに逃げ出す。-3レベルでレガスとやり合うなんて、無謀だからね。
こんなふうにグリッドは、毎回自分の状況を一発で変えてくれる方法を探す。でもその手段が働くための条件は、十分にそろっていない状態なんだ。稀覯書は契約違反というリスクを呼んで、大剣には材料がなくて、ギルド加入には証明できる実力が足りなかった。
✦ スミスから学ぶ基礎
派手な設計と違って、条件を自分で満たす仕事
結局グリッドは、バイランの鍛冶師スミスに基礎を教えてほしいと頼む。スミスは楽にお金を稼ごうとするグリッドの気持ちを見抜いて、特別な秘訣を渡すより、基本から身につけさせるんだ。グリッドは木を割って、鉱石を集めるところから始める。
この労働は、派手な大剣の設計と違って、すぐに大きな成果を約束してくれない。でもこれまでの計画とは大事な違いがある。木を割って鉱石を集める仕事は、実際の制作に必要な条件を自分で満たす過程なんだよ。
お金を早く稼げるという想像にとどまらず、物を作るために今やるべきことを、ゆっくり始めたんだ。
欲を捨てるんじゃなく、一歩ずつ叶える方法を学ぶ
✦ グリッドが学ぶこと
欲は捨てず、段階は飛ばさない
グリッドが学ばないといけないのは、欲を捨てることじゃない。望む結果にたどり着くまでの段階を飛ばさない方法なんだ。彼は今も大金がほしいし、小さな成果で満足する性格でもない。
変わったのは欲そのものじゃなくて、その欲を現実にするために何が必要か、少しずつ学び始めたということだよ。
グリッドは最初から頼れる主人公というより、せっかちで見栄っぱりで、失敗するとすぐ追い詰められる人物なんだ。
彼の成長がおもしろいのは、最初から立派だからじゃない。あせって飛び込んだ選択の代償を自分で味わいながら、自分の能力と現実のギャップを埋めていくからなんだ。
今回はここまでにするよ。また会おう。
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